MODE SHOPPING 小野玲子の目利き 睦月

モードショッピング 小野玲子の目利き 睦月

新年おめでとうございます。

2025年最初の“小野玲子の目利き”は、「色の目利き」です。

1月睦月「寒い冬だからこそ明るい色を使おう」

1月睦月（むつき）、新年のはじまりを意味しています。睦月の由来にはお正月に親族が集まり、仲睦まじくすることを指す「睦び月（むつびつき）」が転じたという説が有力だそうです。

睦月の色のひとつ「朱色（しゅいろ）」は、黄を帯びた鮮やかな赤です。日本の最も古い色のひとつで、縄文時代の貝塚からも「朱」を塗った土器や土がたくさん見つかっています。燃える火や太陽、血の色など「生命力」を象徴する「朱」は、古来から日本人に愛されてきた色です。

1月の中旬頃までの小寒とそれ以降の大寒を合わせた約1カ月間は「寒中」「寒の内」と呼ばれ、一年で最も寒い時期です。しかし冷たい氷の下はひと足先に春へ、土の中で凍っていた泉の氷が溶けはじめ、水が少しずつ動き出す頃といわれています。立春前の18日間が冬の土用と呼ばれていて「土の気」が増し、もっとも土が働く時期といわれていて、土いじりを禁じる習わしがあるそうですよ。まさに土が春の植物のために準備に入るのでしょうね。自然界の季節の移り変わりに、私たちも幾分か無意識に気持ちや体調が左右されるようにも思います。

そんな寒い冬だからこそ、明るい色を使ってみてはいかがでしょうか？秋の季節は、冬に向かって深く濃い色が多くなりますが、年が明けると春に向かう色として明るめの色が気持ちを晴れやかにしてくれます。明るい色は苦手と思っている方は、ロングコートやスプリングコートでチャレンジするのはいかがでしょうか？足元近くまで隠れるので、配色を気にせず、オシャレに装えます。

ストールやスカーフを顔のそばに、明るめの色を小さい面積で使ってみてもいいですね。小物では、彩りいろいろの「春財布」、選ぶときも使いはじめるその日まで、ワクワクして楽しめますよね。吉日が重なる時に使いはじめると良いと言われています。ギフトにも喜ばれる「春財布」は、贈る方を思って色を選ぶことで「視覚から気持ちへの刺激」となりテンションが高まります。

さて、今、皆様は何色に惹かれますか？

春になりポジティブに活動ができるように、今から明るい色を取りいれてみてくださいね。

ここで、自然の法則から学ぶ似合う色とは。

✔︎肌色と服の色の相性が良いときれいに見え、それが「似合う色」になる。

✔︎ピンク・黄色・ベージュは肌の色に近く同化しやすいため自分の肌色により近い色や

　トーンのものを選ぶと顔が明るく映える。

✔︎緑は赤の補色なので、頬の赤みを引き出してくれる。

お洋服の色によってきれいに見えたり、疲れて見えたりするのは、顔の色の見え方は服の色が関係するから、私達の目は1つの色を見るときと、隣に異なる色が並ぶときとではその色は見え方が違って見えるのです。そのため顔のそばに色を合わせたとき、きれいに見える場合と見えない場合があるのです。肌色と服の色の相性が良いときれいに見え、それが「似合う色」になります。メイクカラーは肌に直接のせるので、より合う色を選ぶことがとても大切です。

ピンク・黄色・ベージュの色は肌の色に近く同化しやすいため、自分の肌色に近い色かまたは似合うトーンのものを選びましょう。青・紫系は黄色系の私たちの肌色とは離れた補色の関係なので、お互いの色を引き立て合うために似合いやすい色となります。また頬の赤みを引き出してくれるのは緑。緑は赤とは色が離れた補色の関係だからです。

自然界の中にもこの法則がちゃんと存在しているのです。自然界の補色配色は、緑の葉っぱに赤やピンクの花、お月さまの黄色と濃紺の夜空、夕焼けの茜色と青い海など。色って不思議、「理論と感覚」は常に私たちの中で一緒なのですね。

ファッションだけではなく、コスメやインテリア、美術、そしてデパ地下と言われる食品フロア、百貨店は「色の宝庫」色の心理的なメッセージやトレンドがたくさん散りばめられています。少し視点を変えてみると、百貨店でのショッピングがとても楽しくなりますよ。

寒い冬だからこそ、色を取り入れて、気持ちを上げていきましょう。春はすぐそこです。

新たな自分の再発見！
ライフスタイルを豊かにしてくれる色との出会いから楽しい時間をお過ごしくださいませ。